検査治具の特徴と活用法

品質管理には欠かすことのできない「検査治具」とは、機械工作の際に加工や組立の工具がずれないようにしたり、正しい位置に案内するための固定具のことをいいます。「治具」は量産時の精度のばらつきを抑えて、作業効率を高めるには欠かせない存在で、ものづくりの現場では穴あけや溶接、組立や検査などに幅広く活用されています。その中でも、特に品質管理の砦となるのが「検査治具」です。検査治具は部品や製品検査を行うための装置で、寸法や形状などの精度を満たしているかを確認するために使われ、「検具」や「ゲージ」その他にも様々な呼び方で呼ばれています。

用途によって寸法用や角度用、形状用や篏合用など検査する内容で異なりますが、「寸法と角度」「形状と篏合」のように同じ治具で複数の検査を行えるものもあります。ノギスやマクロメーターでは容易に品質検査することができないような、複雑な形状のものに用いられる場合が多いのが特徴です。また、三次元測定機などでその都度測定する場合に生じる生産ラインの一時停止がなく、安定したラインの稼働を可能にします。出来上がった部品や製品は不備がないかを検査する必要があり、寸法や外観、耐久性などをチェックしますが、スマートフォンのような小さな部品を使って作られているものには検査治具が必要です。

人の手では行えない作業を代替する目的で使用されており、近年では検査治具の需要も徐々に高まってきています。

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